絵本作家 林 明子さんが大好き。

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林 明子さんはご存知ですか?

本屋さんの棚を覗いたことのある方は、林さんの絵本を何度も目にしていると思います。

私が林さんの作品で一番初めに出会ったのは「こんとあき」です。

長女がお腹にいる30年前に、初めてお兄ちゃんになる息子のために買いました。

柔らかな色彩、優しい絵柄、包み込むように穏やかな文章。その全てを心地良く感じました。

物語のはじまりは、こんが赤ちゃんの誕生を待ちわびているところ。

こんはきつねのぬいぐるみです。赤ちゃんがやって来る日をベビーベットの横に座って待っています。

眠ってしまったこんは目をさますと、赤ちゃんがベットに眠っていたのです。

こんの、その時に思わず発した言葉。

しみじみと赤ちゃんを愛しく想い、可愛らしさへの喜びと感動が読み手の私達にフワッっと伝わってくる名台詞です。

私はこの場面が大好きで何度も何度も読んでいたので、当時言葉を覚え始めたばかりの息子はこのページを開くと暗記してしまい、一緒に声を揃えて読んだものです。

娘の誕生を待つ私と息子の優しい思い出です。

林さんの作品はいつも子供目線で描かれています。

幼い頃に感じた心細さ、悲しさ、喜び、期待、ドキドキ、安心感を絵と文章で、一気に思い出させてくれます。

私は自分が幼い頃に嫌だったことや親に対して理不尽だと思い苦しかったことを、我が子にはしない親になりたいと願いながら子育てを始めました。

でも親から受けた躾や言葉かけが身に沁みついているのか、苦手だった親が自分に乗り移ったようになることがありました。しつけとは言えない脅しや強制が含まれていました。

そんな時、林さんの絵本や他の絵本たちが私に子供の気持ちを思い出すキッカケをくれました。

子供は心細さと戦っていること、乗り越えようと頑張っていること、親が大好きなこと。

親として、子供とどう向き合うことが大切なのかということ。

こんとあき以外の作品どれをとっても、子供の強さを感じます。

子供は弱くて、幼くて何も感じないわけではなく、子供なりに考えて一生懸命で人のためになりたいと願っていること。自分の幼かった時に考えていたことを思い出させてくれます。

物語では、こんに見守られて育ってきたあきちゃんが、ピンチに合ったこんを必死に助け出します。

あきちゃんの不安とこんを助けるための行動、そしてこんのあきちゃんを想う呟きが心揺さぶられます。最後にはおばあちゃんに会えた安堵と湯船の温かさが、みんなを包み込んでいく。ラストページは、こんの凛々しい姿で終わります。

去年、長女が鳥取砂丘を訪れた際に、こんとあきを思い出したそうで写真を送ってくれました。犬のあとを追いかけて砂山を登るあきちゃんをマネた長女です(笑)。写真を掲載できず残念。

2年前くらいに私は蔦屋書店の絵本コーナーでこんのぬいぐるみを発見!絵本に描かれているこんの型紙を使用し作りたいと考えたことは何度もありつつ、不器用で諦めていた私。

本物のこんに出会い、猛烈に感動しましたが。高価なんです。庶民には手が出せないです。その後も何度か書店に行く度にこんに挨拶しています。

先日もまた来るねと言ってお別れしました。こ~ん!いつかお家に連れて帰りたいよ。

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