腎代替療法の選択について考える(相方の立場で)。

家族の病気サポート録

腎代替療法という言葉を知っていますか?

腎臓の働きが悪くなり健康を維持できなくなった時に、腎臓の代わりになるような治療をすることです。

夫は白血病治療のために使用した大量の抗がん剤の影響で、慢性腎不全となり、今その腎臓の代わりとなる治療の選択をせまられています。

腎代替療法はその患者さんの状態により、医師から選択の提示があるようです。年齢や、既往歴や生活環境など、一人一人の患者さんの背景が違いますものね。

一般的には①腎臓移植 ②血液透析 ③ 腹膜透析の3つです。(詳しくはかかりつけ医の説明を受けてください。)

腎移植については、以前にも記したように行わない事としたので血液透析か腹膜透析の2択です。

いずれにしても、退職まで仕事を続けるために在宅での透析を希望しています。

近くに血液透析ができる病院はありますが、週3~4回通院し1回約4時間かかる治療は、現在のライフスタイルを変えなければなりません。

自宅で血液透析を行う、在宅血液透析については近くの病院ではサポートを行っていません。そのため在宅透析開始までの学習と訓練のため、通院中の病院まで車で往復4時間を週3回約3か月間通う必要があるそうです。そんな生活は健康な人でさえも難しいですよね。

腹膜透析というのは、夫にも私にも馴染みのない選択肢でした。

私達が住んでいる田舎町では、透析療法=病院での血液透析が一般的だったのです。

腹膜透析の最大のメリットは腎臓の残された機能を使えることです。機能が低下している腎機能を活用しながら、腹膜での透析で機能を補える。

いずれは腎臓は小さく硬くなり機能できなくなるけれど。そうなるまで2つの腎臓は頑張ってくれます。

もう一つのメリットはライフスタイルに大きな変化がないことです。

腹膜透析は1日2~3回の透析や、夜間1回の透析から選ぶことができます。(体の状態に合わせて医師から指示があると思いますが。)

夫は自宅と職場の距離がとても近いので、例えば朝起きて仕事前に1回、昼休みに1回、夜寝る前に1回と必要なら透析が可能です。

そこまで始めは必要ないのなら、夜間眠っている間に機械を通して1回の透析ということも。

私としては、この在宅腹膜透析でスタートすることが良いのではないかと考えています。

人によるようですが、腹膜透析ができなくなる(腹膜が機能しなくなる)まで約8年といわれているので、夫が現在の仕事に対して責任を持って全うすることが可能かなと思います。

夫は白血病の治療期間に休職したことなどを、職場の皆さんに迷惑かけたと思い続けている人です。腎臓が悪くなってきたけれど、人一倍頑張って仕事をしていたので何とかこのスタイルを守り続けさせてあげたいなと思います。

退職後は在宅血液透析へ移行するための時間をとれることでしょう。

本人からはまだ腹膜透析にすると宣言はありませんが、次回1か月後の受診時には答えを出すでしょう。私は口を出さず、ジッと夫の決断を待つことにします。

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