夫の病気;急性骨髄性白血病の発症~入院まで。

家族の病気サポート録
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13年前のことですが、発症当時のことは忘れません。

夫の仕事は公務員です。43歳で役職もついていて毎日、忙しそうでした。ストレスを抱えていたようで帰宅後も言葉が少なく、険しい顔つきでした。普段は温厚な人ですが、寝言で起きている時には決して言わない言葉が大声で出ていて、私はビックリして目覚めることが増えていました。

長男と長女は高3と高1で家を出て、同じ高校へ進学。アパートを借り2人で住んでいました。次女は小学1年生で私達は3人で暮らしていました。私は仕事と家事、離れている2人のサポートや1年生になってパワー全開の次女の子育てで、夫の不機嫌な様子に不満を感じつつ過ごしていました。

秋になり、夫が風邪をひいたと、かかりつけ医を受診。微熱、咽頭痛と体のだるさ、首の痛み、寝汗が続いていたのです。入浴中にカミソリで切った所からの出血がいつまでも止まらないとも言っていました。処方薬を飲み切っても症状が改善しないため、血液検査を受けました。

白血球数、赤血球数、血小板数が異常値だったため、大きな病院の血液内科を受診し検査するよう勧められました。入院の準備をして受診するにと言われました。

かかりつけ医は私と以前働いたことがある内科医(今は同じ病院で働いています。)でした。夫には考えられる病名は伝えられませんでしたがデータを示しながら私を見つめる目は、「わかるね、白血病だと思うよ。」と言っていると感じ取り、私はひどく動揺したことを覚えています。

帰宅後、私は夫に考えられる病名を話すべきか悩みつつ、確定診断がついているわけではないと思い伝えず、入院の準備をしました。皮膚を見せてもらうと幾つかの紫の出血斑があり、白血病である可能性が大きいことに改めてショックを受けました。

気がかりは次女です。性格は明るく、会う人一人一人に挨拶をする元気な子です。でも生まれてから1度も私から離れて寝たことのない子でした。とにかく、私の両親に来てもらい面倒をみてもらうしかないと受診のためにまずは1日と頼みました。その後、まさか半年もお願いするとは思わなかったのです。

大きな病院は家から車で2時間。病院へは当時、私がペーパードライバーだったので列車で行きました。夫は診察を待つ間、座っているのも辛そうでした。診察前の血液検査の結果で直ぐに、入院するよう病棟へ案内され、骨髄穿刺し、急性骨髄性白血病と診断を受けました。直ちに血小板輸血をしました。「あと1週間治療が遅れていたら死んでしまうところでしたよ。」と言われて胸を撫で下ろしました。

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